人気度
初心者向き
お手入れの簡便度
犬種の歴史
「ベルナール・ゼネンフント」と呼ばれ、スイスのファームドッグ犬種の一つです。4種からなるゼネンフント(牧畜農場犬)の中では最も世界中で人気のあるのがバーニーズです。ローマ軍が連れてきたマスティフ系の大型犬が祖先で、スイスで農場犬として改良されたのがこの犬種と考えられています。仕事は、アルプスの谷間でミルク缶を積む荷車を引く役目を主に請け負っていました。その他荷運び犬として織工、肉屋、酪農夫、工具製作工など様々な職業の人間を助けます。貧乏な職人や小作農には馬を持つ余裕がなかったので、代わりに犬を使っていました。1850年代にチーズ製造が盛んになり、多くのチーズ製造所が作られると、酪農場から重たい牛乳を運ぶのがバーニーズの役目となります。荷を運んでいないときには農場犬として、家畜の保護と番を手伝っていました。そのため昔はチーズ犬、肉屋の犬などと呼ばれていました。
何世紀も使役犬として働いてきましたが、19世紀後半には数が減少していきます。スイス・ベルンの山岳地方の村落にわずかに残っていた「黄色い頬の犬」を、一人の宿屋の主人が買い取り、その他熱心な愛犬家たちが純血種の保存に動きました。1907年にベルンで初めてドッグショーに登場し、同年ブリード・クラブが設立されます。それ以後バーニーズの人気が高まり、当時はベルン地方にいた農場犬なのでベルナール・ゼネンフントと呼ばれていました。初めてアメリカに持ち込まれたのは1936年のことで、1968年に同国でブリード・クラブが設立されます。また、同じく1936年にイギリスにも輸入されましたが、第2次世界大戦中に死滅し、1969年になって再び輸入され、同国でブリード・クラブが設立されたのは1971年のことでした。
性格の特徴
おとなしく従順な性格です。人間を慕い、コンタクトも良いですが、特に若いころは元気いっぱいでフレンドリーなため、幼犬の頃から飛びつきの癖をつけないようにしつけましょう。山岳地帯を長距離移動していたため、運動量は多くタフです。長い散歩が好きですが、俊敏性には劣るので駆け回るタイプではありません。ドッグスポーツをするならば、アジリティなどのスピード重視のものよりも、オビディエンス(服従訓練)競技や臭気選別、ノーズワーク、トラッキング(足跡追及)がおすすめ。
見た目の特徴
白・黒・茶のトライカラー。立派な体格と3色の染め分けコートで目を引く犬です。他のマスティフ系よりもボディがコンパクトに詰まっていることが特徴で、正しい体高と胴の長さ比は9:10と決まっています。長毛で光沢のある被毛は、直毛か少しウェーブがかかっており、毛量も多い。ブラッシングをこまめに行う必要があります。暑さに弱いため夏場は室温管理をしましょう。
バーニーズに限らないけど、寒い地方出身の大型犬には日本の夏はとっても過酷…!そういった犬の飼育経験のある人によると、家の中は犬に合わせた低い温度設定にし、真夏でも人間はダウンを着て過ごす…と言っているよ。その辺も考慮しよう。
犬種名 | バーニーズ・マウンテンドッグ(bernese mountain dog) |
原産国 | スイス |
大きさ | 超大型犬 |
抜け毛の量 | 多い |
最低運動量目安 | 60分×2回/日 |
平均寿命目安 | 7~11歳 |
体高 | ♂64~70cm ♀58~66cm |
体重目安 | 35~50kg |
犬種グループ | 2G 使役犬(working dog group) |
その他関連犬種:マスティフ他
eye-catching photo by StooMathiesen
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