人気度
初心者向き
お手入れの簡便度
犬種の歴史
美しく絵になる、この白と黒いぶち模様の犬は世界中に知れ渡っていますが、その起源は深い謎に包まれていてほとんど何もわかっていません。クロアチアのダルマチア地方出身の犬だから「ダルメシアン」と考えられていましたが、ダルマチア地方には、戦前ですら黒いぶち模様のハウンド犬は存在しておらず、これといった証拠がありません。そして実際にセントハウンド(嗅覚ハウンド)として活躍していた記録がほとんど無いに等しい状態です。ダルメシアンがどこで誕生したのかは、今は完全な謎に包まれていますが、モダンな馬車の伴走犬として作り上げたのは他でもなくイギリスあると考えられます。18~19世紀頃に、貴族の馬車を泥棒から守る目的やステータスの象徴として馬と一緒に走るエスコート役をしていました。貴族の馬車の横を護衛役として颯爽と走るダルメシアンが、馬車のデコレーションになっていたのは想像に難くないはずです。華麗なだけの犬かと思わせる一方、記録によると1日100kmをエスコートしたこともあり、ハウンド犬としての耐久力が活かされていました。とにかく見栄えの良い犬なので、ダルメシアンは初期のドッグショーではとても人気が出ます。最初の犬種クラブは1890年に設けられ、その後すぐにドッグショーで花形となり、20世紀後半にはディズニー映画『101匹わんちゃん』でスターに成り上ります。
性格の特徴
貴族の馬車は追いはぎ等の泥棒に狙われやすかったため番犬が必要で、馬車の伴走犬以前は農家で警備犬として使われていたという記録もあります。そのため、現在も番犬気質は十分備わっており、家族以外の人への警戒も怠らないでしょう。誰彼構わずフレンドリーになるタイプの犬種では無いことと、警戒心からの吠えが出やすいことに留意してください。また、馬と一緒に走っていた犬のため、エネルギーに溢れ、多くの運動量を必要とします。肉体的にはもちろん、訓練や嗅覚作業を通じて精神的な刺激を日々与えるようにしてください。これらを満たせる十分な時間を犬に割ける事や、十分な飼育環境が存在すること、先回りして犬の行動を読むことができる飼い主であることが好ましいと考えられます。
どちらかというと犬の飼育経験がある経験者向きの犬種です。
映画を見てあこがれる気持ちは十分わかる!私もそうだった…!
人も犬もお互いが幸せになれるように、自分の経験や飼育環境をよく考えてから飼ってね。
見た目の特徴
ピュアホワイトの白地にブラックかレバーの斑が入ります。生まれたてのダルメシアンの子犬は真っ白で、生後3週間頃になると模様が現れてきます。ショードッグとしては、個々のぶちが離れている方が最良と言われます(あくまでショードッグでの評価の話です)。聴覚障害を持つ犬が生まれる事があるので、購入時はブリーダーからよくヒアリングするようにしてください。短毛なので日頃のお手入れは非常に簡便です。
犬種名 | ダルメシアン(Dalmatian) |
原産国 | クロアチア ダルマチア地方 |
大きさ | 大型犬 |
抜け毛の量 | 並 |
最低運動量目安 | 60分×2回/日 |
平均寿命目安 | 10~13歳 |
体高 | ♂56~62cm ♀54~60cm |
体重目安 | 20~30kg |
犬種グループ | 6G 嗅覚ハウンド(scenthound group) |
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eye-catching photo by Rebecca ScholzによるPixabayからの画像