人気度
初心者向き
お手入れの簡便度
「HUNTER×HUNTER」に登場するゾルディック家の番犬ミケのモデルになった犬だよ!
犬種の歴史
ボルゾイはロシア貴族のオオカミ狩り用の犬として活躍していました。その起源については古く、古代エジプトからグレーハウンドの様な犬がロシアまで連れてこられ、後にロシアの長毛のシープドッグと混ざり合ってボルゾイの祖先が出来上がったと言われます。一方で、モンゴル大帝国のチンギス・ハーンが既にコーシングによる狩猟を行っていたという記録があり、そこでボルゾイはモンゴル方面から発達した犬なのではないか、という説もあります。(※「コーシング」についてはグレーハウンドのページを参照。)16世紀には犬種として確立し、その後400年はオオカミ退治の犬としてさらに磨きがかけられました。1700年から1861年の農奴解放令まで、ロシアの王侯貴族たちは巨大な犬舎を所有し、何百というボルゾイを飼育し、オオカミ狩りを余興として楽しんでいました。とはいえ、ロシア北部の森林地帯にはオオカミが数多く住み、家畜は大きな被害を受けていたため、狩りは貴族の優雅なスポーツの半面、実用的な面も持ち合わせていたようです。ボルゾイを連れてのオオカミ狩りには儀式的な側面もあり、同行する馬や犬は鮮やかな色のシルクで飾り立てられ、犬たちは車で運ばれます。騎手も華やかな衣装をまとい、狩りが終わると宴の席が設けられ、ロシア皇帝のお気に入りの余興であったといいます。ロシア皇帝が他のヨーロッパ王室関係者にボルゾイを贈ったことから、ボルゾイの評判はヨーロッパ各地に広まっていきました。そしてこれが結果的にボルゾイを絶滅から救う手立てとなります。1917年のロシア革命が始まると、貴族もその飼い犬も民衆によってほとんどが殺されてしまったため、犬種存続に壊滅的な打撃を受けましたが、ヨーロッパ各地から逆輸入されたことでなんとか絶滅を免れ、犬種復活を果たしました。
性格の特徴
オオカミ狩りを行っていた頃は、俊足でオオカミに追いつくと首に咬みつき、地面に抑え込む役割を行っていました(その後人が仕留める)。現在のボルゾイは、家族にとてもやさしい家庭犬として世界中で飼育されています。他のサイトハウンドより疎通性があり、その分感受性も豊かであるため、体罰の様な厳しさは厳禁。家族思いで、いつも群れでいたいという気持ちはありますが、自立的で賢く物事を学習します。飼い主に都合が悪いこともすぐに覚えてしまうので注意が必要です。室内ではのんびりとしており、時に動くことを拒むこともあるくらいですが、外に出てリードを放して自由を与えた瞬間、爆発したように走り出すことも多いでしょう。その運動量とエネルギーをドッグランなどで解消してあげる必要があります。
見た目の特徴
風になびく優雅な長毛とかわいらしい長い顔が特徴です。被毛カラーはブルーやチョコレート、その他これらの色以外の全ての色の組み合わせが認められています。被毛はシルク状で弾力性があり、ウェービーもしくは小さな巻き毛。体部は長いウェービーな毛をしています。ダブルコートのため、抜け毛は非常に多いのですが、それ以外はそれほどお手入れは難しくありません。抜け毛対策のブラッシングをこまめにケアできることだけ覚悟しましょう。
犬種名 | ボルゾイ(Borzoi) |
原産国 | ロシア |
大きさ | 超大型犬 |
抜け毛の量 | 多い |
最低運動量目安 | 60分×2回/日 |
平均寿命目安 | 7~10歳 |
体高 | ♂75~85cm ♀68~78cm |
体重目安 | 34~47kg |
犬種グループ | 10G 視覚ハウンド(Sighthound group) |
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