人気度
初心者向き
お手入れの簡便度
正確には4種を合わせて「プードル」として1つの犬種カテゴリーになっているよ。基本的には体高の違いで分けられるんだけど、詳しくはそれぞれのページで確認してね。
犬種の歴史
原産国はフランスと認められていますが、プードルという犬種名はドイツ語から来ておりドイツとも関りが深かったことがわかります。フランスでは「カニシェ(鴨猟の犬)」と呼ばれることも多く、ドイツ語の「プードル」は水たまりを意味する単語が語源です。日本ではトイプードルのことを略して「トイプー」と呼ばれます。
名前の由来の通り、プードルはウォータードッグ(水猟犬)として活躍していました。その祖先はフランスにいるバルべという犬種であると考えられ、当時の巻き毛の水猟犬のうちショードッグ化されなかった系統の犬です。この犬種から見栄えの良さに磨きがかかったのが現在のプードルとなります。独特のカットも水猟犬として活躍していた事に理由があり、胴の後部が短く刈り込まれているのは、口に獲物を加えて泳ぐのにできるだけ邪魔にならないようにという考慮からきていますし、胸部や足に毛を残すのは浮き輪としての役割や冷えから体を守る役割があります。
そして水猟からサーカスでのパフォーマンスドッグとしての役割が大きくなってくると、プードルは華やかな見た目と様々なカットで見ている人間を飽きさせない魅力がありました。賢くしつけやすく、落ち着きもあり、18世紀には移動民族と共にサーカスの一員としてヨーロッパ中で活躍することになります。猟犬として長方形だった体は、小回りが利くように徐々に正方形の形に変化していき、さらにミディアム、ミニチュア、そして都市生活の家庭犬として最もピッタリなトイサイズが作出されていきます。サイズが様々で、毛色のバリエーションも多いため、飼おうと考えている人には選択肢が多いのも魅力の一つです。
トイプードルは20世紀前半に主にアメリカで都会のペットとして作出されました。ミニチュアプードルから選択繁殖してさらに小型化され、1943年に同国で承認、イギリスでは1957年に犬種として認められました。1960年代にはプードルの小型版として完成し、人気も高まっていました。大きい犬種を小型化していくと健康的に不健全な個体が生まれる事があります(奇形など)。トイプードルも例外ではありませんでしたが、慎重な繁殖計画を経て健全な個体を育成することに成功し犬種として認められ、今日に至ります。さらに小さなタイニープードル、ティーカッププードルは現在正式な犬種として成り立ってはいません。
人気犬種であるからこそ、遺伝的な素質を無視し不健全な個体が作られることもあります。心身ともに健康、健全なトイプードルを繁殖しているブリーダーを選びましょう。
性格の特徴
狩猟犬やサーカスの曲芸をしていた賢さはプードルの最も魅力的な部分であり、現在も私たちの生活を手助けしてくれています(かつてはトリュフ探知犬として活躍していたことも)。盲導犬、聴導犬、セラピードッグなど…、多彩な役割をこなしています。また、家庭犬としても有能でアジリティ(障害物競走)やオビディエンス(服従訓練)やドッグダンスで人々と一緒にドッグスポーツを楽しめる犬種となっています。陽気で忠実な性格で、外交的で遊び好き。遊びが好きということは寝てばかりでは飽き足らないということです。しっかりとした散歩、匂い嗅ぎ、おもちゃ遊びで体と頭に運動を与えましょう。小さく元気なトイプードルは快活で自信に満ちた犬の典型であります。幼犬の頃から社会化トレーニング、環境馴致(慣れる)トレーニングを行い、人や他の犬、環境の変化にオドオドしない成犬に育てれば、間違いなく明るく飼いやすい犬になるでしょう。
一方で飼育頭数が多いということは、問題行動の相談も自然と多くなります。例え見た目がぬいぐるみの様でも、生活までぬいぐるみの様に扱うのはNG。外に出て、たくさんの刺激(人、犬、音、環境)を与え、社会性を持たせることはどんな犬にも必須です。また、頭が良い、賢いということは、人にとって不都合なこともすぐ覚えてしまうからね。
見た目の特徴
立った状態の地面から背中の一番高いところの長さで分類されます(下記表「体高」欄参照)。
犬種名 | プードル(Poodle) |
原産国 | フランス |
大きさ | 超小型犬 |
抜け毛の量 | 少ない |
最低運動量目安 | 20分×2回/日 |
平均寿命目安 | 12~15歳 |
体高 | スタンダード45~60cm/ミディアム35~45cm/ミニチュア28~35cm/トイ24~28cm(FCI) |
体重目安 | 3~4kg程度(トイ) |
犬種グループ | 9G 愛玩犬(toy group) |
抜け毛もほぼ無く、体臭も少ないため、この点は日常生活では非常にメリットとなるでしょう。子犬の頃から一生をかけて様々なカットで楽しめるのも人気の理由です。「コンチネンタルクリップ」と呼ばれる典型的な足や尻尾に浮き輪がついたプードルカットを見栄え良くキメようとすると、かなりの毛量が必要なことや維持することが大変なため、実際にそのカットにしている犬は少なめです。我こそはと思う方はぜひチャレンジを!
反対に抜け毛が少ない犬種のデメリットを言うならば、定期的なトリミングが必要になってくることでしょう。飼う前に必要頻度や費用を考慮しましょう。また、プードルは巻き毛(もしくはコーデッドと呼ばれる縄毛)のため日常的なブラッシングも必要です。サボってしまうと毛玉ができやすく、できてしまうと取るのが大変。お店で毛玉除去する場合は別料金がかかることも多いです。また、飼い主さんがブラシの使い方やブラッシングの仕方を誤り、痛い思いをさせてしまってブラッシング嫌いになる子も多かったり。きちんとしたお手入れの仕方を飼い主さんも学ぶことが必要そうです。
毛色はブラック、ホワイト、グレー、ブラウン、レッド、アプリコット(プードル4種の写真参照)。日本ではレッド、アプリコットが人気。
また、プードルは断尾することがあります。
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