人気度
初心者向き
お手入れの簡便度
寺院に住む小型犬たちは、湯たんぽ代わりに僧侶と同じ寝床で過ごしていたらしいよ!誰かが敷地に入ってきたら吠えて知らせる「ドアベル犬」としても活躍していたんだそう。
犬種の歴史
最も古い古代種の一つで、偉大な僧院の中で何世紀にも間チベット僧に飼われていました。僧侶が亡くなると僧院の犬に生まれ変わるとされ、また、ラサ・アプソが死ぬと人間の子供に生まれ変わると信じられてきました。神聖な犬のため、外国人が買い求めることは許されず、16世紀から20世紀の間には、ダライラマが中国皇帝に献上することがあったと記されています。魔よけの力があり、飼い主に幸運と繁栄をもたらす犬と信じられていました。
起源については説得力のある説が無く、どのような起源を持つ犬なのはよくわかっていません。何世紀も前に、牧羊犬のチベタンテリアの中で小さい個体が僧院の犬として献上され、これがラサ・アプソの基礎犬になったと言われます。「アプソ」は長毛という意味ですが、チベット語ではなくモンゴル語であることから、北方の犬種が起源である可能性もあります。
ラサ・アプソはチベット国内で厳重に保護されていたため、西欧に渡るのはかなり遅く19世紀後半と言われます。チベットを訪れたイギリス軍人や政府関係者がチベットの犬を大変可愛がり、本国に連れ帰ります。20世紀初頭に記録上の初の輸入が始まり、本格的な繁殖が始まりました。1908年にはイギリスのケネルクラブ(犬種クラブ)に公認されますが、当時はラサ・テリアと呼ばれ、1930年代にはチベタンテリアと同じ犬種とされていました。1934年にはチベタンテリアとは区別されラサ・アプソは純血種として犬種スタンダードが定められます。第一次・第二次世界大戦の中で、繰り返し絶滅しかけましたが、戦後ゆっくりと数が増え1965年にイギリスのケネルクラブでチャンピオン資格が与えられます。アメリカでの繁殖はそれより順調で、20世紀後半には小型犬全体で最も人気のある犬にまで成長しました。反対に本国のチベットでは、中国共産党の侵略により、事実上根絶されてしまいます。
性格の特徴
チベットや中国の宮廷で愛されてきた所以か、現在も家族に対して愛情深く接し、見知らぬ人には警戒心を持ちます。子犬の頃から社会化トレーニングで知らない人、犬へ過剰な警戒心を持たないように育てましょう。人の指示を従順に聞くという性質ではなく、どちらかというと自分で物事を判断し行動に移すタイプ。決して賢くないという意味ではなくそういう性質です。人の行動を見て都合のいいことも悪いことも覚えてしまう可能性があるため、飼い主側に経験と賢さが必要かもしれません…!
見た目の特徴
シーズーとの区別がつかないくらい似ていますが、一番の違いはマズルの長さです。シーズーほど短くありません。体高もほぼ同じですが、地面から胸部までの距離がシーズーの方がやや短いのも特徴です。シーズーのようにドッグショーでは前髪を上げることもないため、犬の動きを妨げない程度に長く伸ばして、艶やかな顔にかかった毛を披露します。家庭では短くカットしたり、同じように頭の上で結い上げたりします。毛が伸び続けるため、定期的なトリミングと家庭でのブラッシング、顔回りの毛を清潔に保つケアが必要。子犬の頃からお手入れのためのボディタッチの練習をしていきましょう。
犬種名 | ラサ・アプソ(Lhasa Apso) |
原産国 | チベット |
大きさ | 小型犬 |
抜け毛の量 | 並 |
最低運動量目安 | 20分×2回/日 |
平均寿命目安 | 12~14歳 |
体高 | 25cm |
体重目安 | 6~7kg |
犬種グループ | 9G 愛玩犬(toy group) |
その他関連犬種:ペキニーズ他
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