ヨーロッパ原産 嗅覚ハウンド 抜け毛(並) 稀少種 超大型犬

ブラッドハウンド

犬図鑑 ブラッドハウンド
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初心者向き     2 out of 5 stars

お手入れの簡便度  5 out of 5 stars

魔法の嗅覚を持つと言われるほど、嗅覚に優れた犬だよ。マーチン・ルーサー・キング牧師の暗殺犯の追跡や、ジェイムズ・スコット(初代モンマス公)を追跡して追い詰めたのもブラッドハウンドと言われ、数々の英雄的手柄の記録を持った犬種です。歴史好きな人は「セッジムーアの戦い」で調べてみてよぅ!

日本における軍用犬、警察犬が本格的に訓練・導入され始めたのは1942年(昭和17年)頃です。最初は中野に犬舎を置き、その後周辺で犯罪の多かった上野に移ります。その頃に名をあげた警察犬はブラッドハウンドの「スター号」、ラフ・コリーの「バフレー号」、エアデール・テリアの「リキ号」らがいます。

犬種の歴史
犬種図鑑 原産国 ベルギー

ブラッドハウンドの直接の祖先は7世紀まで遡ります。ベルギー・フランスのアルデンヌ地方の僧院で獲物を追うハウンドが繁殖されていました。その犬たちは、狩猟の神様と呼ばれる司教ユベール(727年没)の犬たちの子孫で、ブラッドハウンドはこの犬たちの末裔と言われています。そのことから、ベルギーやフランスではこの犬種は「サン・ユベール」とも呼ばれ、犬種名のブラッドは「王家の血を引く高貴な血統のハウンド」という意味を持ちます。

11世紀にイギリスに渡ると牡鹿追いに使われ、驚くほどの長距離を獲物の血の匂いを追跡する犬として有名になりました。その後、鹿の数が減り、ハンターのターゲットが鹿からキツネに移り変わると、もっとスピードが求められるようになり、ブラッドハウンドが活躍する場は少なくなりましたが、その後密猟者の追跡などに使われていきました。

フランス革命でブラッドハウンドの基礎となった犬が絶滅し、イギリスに残るのみとなりましたが、第二次世界大戦によりその犬たちもごく少数まで減少し、犬種存亡の危機に陥りましたが、幸いにもカナダから輸入することができ、これを基に犬種の再構築がなされていきました。

ブラッドハウンドはアメリカでは現在も人間の足跡追求犬として広く使われています。歴史的にはネイティブアメリカン(インディアン)を追うこと、逃げ出した奴隷を追うこと、逃亡した犯罪者を追うこと…等を担ってきました。逃亡した犯罪者600人を見つけたケンタッキーのブラッドハウンドや、104時間経過した匂いを辿り、見事見つけ出したという記録が残っています。現在でも犯罪者や行方不明者を警察と協力して探し出す団体で、ブラッドハウンドが起用されており、特定の人間の匂いだけを嗅ぎ当てて、それを追う…という能力を発揮しています。アメリカのブラッドハウンド・クラブ(犬種クラブ)ではこの足跡追求の競技会も開催され、犬種の能力とアニマルウェルフェアの向上と保持がなされています。競技会ではアスファルトなど都会の環境に残された足跡を追求させるのですが、犬を混乱させるために途中で他の人間の足跡と交差させる等して、実際の追求の状況に即したドッグスポーツになっています。

性格の特徴

足跡追求犬として優れている理由の一つはその集中力です。どんなに周りに惑わされようが、その匂いを追うことに集中し、気を散らさない性格にあります。つまり、何か気になる匂いを見つけると飼い主の指示も耳に入らない…ということになります。気立てが良く、聡明でまじめ、フレンドリーな性格です。嗅覚作業に対する作業意欲が強いので、日々のお散歩以外にも嗅覚を刺激する遊びを取り入れられる飼い主さんであることが望ましいでしょう。

見た目の特徴

嗅覚ハウンドの中では重厚感のある見た目をしています。近縁のバセット・ハウンド同様に、垂れさがった瞼や顔の皮膚のたるみが原因で結膜炎を起こしやすいと言われます。過剰なたるみを要求しないブリーダーを探すことをお勧めします。

犬種名ブラッドハウンド(Bloodhound)
原産国ベルギー
大きさ超大型犬
抜け毛の量
最低運動量目安60分×2回/日
平均寿命目安10~12歳
体高♂68cm ♀62cm
体重♂46~54kg ♀40~48kg
犬種グループ6G 嗅覚ハウンド(scenthound group)

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犬図鑑 ブラッドハウンド
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