人気度
初心者向き
お手入れの簡便度
犬種の歴史
短い脚を持つフランスのハウンド、「バセット」が初めてフランスの書籍に現れたのは1561年のこと。バセットの起源はフランス北東部のアルトワと、隣国ベルギーのフランダース(フランドル)地方にあります。かつては大型のハウンドが存在していましたが、それらが絶滅し、小型のバセット・アルトワとバセット・ノルマンが生き残りました。
小型のバセットは、嗅覚ハウンドの正常な子犬の中で何らかの突然変異で短足のものが生じた偶然から発生したと考えられています。小型バセットの一番の利点は、典型的な脚長ハウンド種よりも遅いことから、馬に乗らないハンターが追うことができるという点にあります。その理由は2つ。この地方は良い狩猟場でありましたが、馬で狩りをするには難しい地形であったこと。もう一つはフランス革命とナポレオンの登場によって貴族体制が崩壊し、馬を持たないハンターが多くいたことにあります。突然変異の異常で、かつ、通常より小さな犬に対して戻し交配を行い、小型のハウンドを作ることは、奇形が生まれる可能性が高いため忌避されるものでありましたが、特別な利点があったためこの作出は続けられました。
その過程でアルトワ、フランダース、ノルマンディーの短足犬たちを掛け合わせ、後にアルトワとノルマンディの地名を授けました。1900年代初め頃は、まだアルトワ・バセットと呼ばれていましたが、すぐに人気が高まり、イギリス、ベルギー、オランダ、スカンジナビアに輸出されていきました。イギリスに渡ったアルティジャン・ノルマン・バセットは、後にバセット・ハウンドとなります。
性格の特徴
運動神経はバセット・ハウンドより発達しており、深い茂みの中にも躊躇なく飛び込んで旺盛に狩りをこなす犬種です。現在も主に実猟のために存在する犬種で、主な獲物はノロジカ、キツネ、ウサギなど。短い脚でゆっくりと獲物を追うので、遠くに獲物を逃がすことが無く、狭い区画で狩猟ができる利点があります。性格は素直で朗らかですが、家庭犬(ペット)としてのみの目的で飼育するのは向かない犬種です。世界的に見ても、実猟で犬を使う人が、家庭犬としての要素も求めてこの犬種を飼育していることがほとんどです。
見た目の特徴
短足で低い体高である特徴は同じですが、これらの身体的な特徴はバセット・ハウンドより極端ではありません。短毛なので比較的お手入れは簡便でしょう。垂れ耳なので耳のお手入れは必要です。
犬種名 | アルティジャン・ノルマン・バセット(Artesian-Norman-Basset)/ バッセ・アルテジャン・ノルマン |
原産国 | フランス |
大きさ | 中型犬 |
抜け毛の量 | 並 |
最低運動量目安 | 30分×2回/日 |
平均寿命目安 | 10~13歳 |
体高 | 30~36(±1)cm |
体重目安 | 15~20kg |
犬種グループ | 6G 嗅覚ハウンド(scenthound group) |
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