人気度
初心者向き
お手入れの簡便度
犬種の歴史
マンチェスター・テリアを小型に改良した犬種がトイ・マンチェスター・テリアです。アメリカやカナダではトイ・マンチェスター・テリアと呼ばれますが、イギリス圏内ではイングリッシュ・トイ・テリアと呼ばれます。19世紀に流行したラット・ベイティングの賭け犬としてマンチェスター・テリアが生まれ、ネズミ退治のチャンピオン犬でしたが(詳しくはマンチェスター・テリアにて)、より勝敗の予測をつけにくくするため小型化されていったと言われています。「こんな小さな犬が勝つ訳が無い。」ギャンブラーたちは、弱々しい小さな犬を見て、できない方に大金を賭けましたが、それは大きな間違いでした。1848年には1時間以内に300匹のネズミ狩りを達成する犬が登場。小さい犬はとても勝ち目がなさそうに見えるため、飼い主にとっては賭博の儲けが増えるのでした。こうした傾向の結果、トイ・マンチェスター・テリアはどんどん小さくなり、やがて健康上の問題が出るようになって(小型化させるために体の小さい犬同士の近親交配を繰り返すため)、ラット・ベイティングの衰退と共にこの犬種の人気も低下していきました。19世紀末までにはほぼ絶滅しかかっていましたが、一部の熱心な愛好家の救済により頭数が復活し、より慎重な繁殖を行うことによって健康上の欠点をなくし、犬種が強化されました。今でもアメリカやイギリス以外ではレアな犬種の一つではありますが、昨今の小型犬ブームにより、ヨーロッパ諸国では再評価を受けているようです。
性格の特徴
テリア由来の元気さ、激しさ、頑固さは残っているものの、小型愛玩犬として発達した犬種のため適応性は十分に高い犬です。田舎でも都市でも様々な環境で飼えるでしょう。動くことは好きで、特に子犬の頃は飼い主に暇を与えず動いていたいタイプ。刺激のない退屈な環境ではいたずら好きになるでしょう。それでも体が小さいのでそれ程大変ではないと思います。忍耐強く社交的で明るい家族の一員になれる犬種です。
見た目の特徴
マンチェスター・テリアは垂れ耳ですが、トイ・マンチェスター・テリアは立ち耳であることが特徴です。小型化される際に他の小型犬種と交雑されたためと思われます。耳は「ろうそくの炎の様な形」とスタンダードに記載されているくらい、この犬種の大事な特徴になります。ブラック・アンド・タンの毛色に、短毛で光沢のある被毛をしています。スリムな犬ですが、動けばサラブレッドの様な優雅さと力強さがあります。手入れは非常に楽でしょう。
犬種名 | トイ・マンチェスター・テリア(Toy Manchester Terrier) |
原産国 | イギリス |
大きさ | 超小型犬 |
抜け毛の量 | 並 |
最低運動量目安 | 20分×2回/日 |
平均寿命目安 | 15~17歳 |
体高 | 25~30cm |
体重目安 | 2.7~3.6kg |
犬種グループ | 3G テリア(terrier group) |
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