ポインター・セター以外の鳥猟犬 ヨーロッパ原産 中型犬 人気度★3犬種 抜け毛(多い)

イングリッシュ・コッカー・スパニエル

犬図鑑 イングリッシュコッカースパニエル
Bianca Van DijkによるPixabayからの画像

人気度       3 out of 5 stars

初心者向き     4 out of 5 stars

お手入れの簡便度  2 out of 5 stars

ヨーロッパで「コッカースパニエル」といったらイングリッシュコッカースパニエルのことを指すよ。コッカーとは「ヤマシギ」という鳥のことで、ヤマシギ猟に使われる犬ということでこの名がつきました。

ヤマシギ コッカースパニエル
ヤマシギ
Hans ToomによるPixabayからの画像
犬種の歴史
犬図鑑 原産国 イギリス

ヨーロッパではスパニエルの中で最も人気な犬種です。もともとはイングリッシュスプリンガースパニエルと一括して扱われ、「ランド(陸)・スパニエル」と呼ばれていました。水場で活躍するウォータースパニエルとは区別されていた形です。コッカーとはヤマシギのことですが、ヤマシギ猟の他にウサギやキジ猟にも使われています。

スパニエルを使った猟は既に1300年代には存在していたとされ、1400年代の文献においては鷹を使って他の鳥を仕留める鷹狩りのときに鳥を藪から飛び立たせるための犬として使われていたことが記されています。銃が開発される以前の話であります。スパニエルは藪や茂みの中に鳥を見つけたら、プレッシャーをかけて羽ばたかせる。一旦鳥が羽ばたいたら、すかさず鷹を飛ばして仕留めさせるか、あるいは網を投げて鳥を一斉に捕獲しました。そして銃が発達した後も散弾銃の届く範囲(30~40m)でハンターとコンタクトを密にして仕事ができるように猟犬として発達していきます。ハンターの中には小型の犬を好む者もいたため小型犬種が開発され、ランド・スパニエルの中に2サイズ存在している形が続きました。小型のスパニエルは低木の茂みの中を容易に動くことができるのが利点で、エネルギッシュなフラッシング(鳥を飛び立たせること)と撃ち落とした鳥を回収する作業を任されていました。1893年にはスプリンガースパニエルとコッカースパニエルは別犬種として、イギリスケネルクラブで正式に認定されます。

この犬種がアメリカに渡って改良されてできたのがアメリカンコッカースパニエルだよ。親戚だね。

性格の特徴

人を喜ばせるのが好き。エネルギッシュで遊び好きなため、たくさんの才能に溢れています。中世の時代から人と協調性を持って狩りを手伝っていたことから、コンタクトも取りやすく、いつでも明るくポジティブな性格をしています。散歩のときに匂いを嗅ぎながらジグザグに歩くのは狩猟スパニエルの名残。運動量は多めで変化のない毎日では退屈してしまいますが、きちんと満たしてあげればどんな環境でもそれなりに適応して暮らしていける犬種です。少し大きさがあって、飼うのが易しい犬と暮らしたい人に向いています。アクティブにアジリティ(障害物競走)やドッグダンスなどに挑戦したい人にも◎。

見た目の特徴

現在も狩猟家と仕事をしているワーキングタイプのコッカーが存在しますが、一般的な家庭犬として飼われるのはFCIの犬種スタンダードに沿った姿をしています。被毛は体にぴったりついたシルク状の毛質で、カラーバリエーションは様々。ダブルコートのため抜け毛が多く、足元の飾り毛を含め、全身のこまめなブラッシングを行いましょう。定期的なトリミングも必要になるため飼育費用を考慮した上で飼ってくださいね。その分様々なカットスタイルを楽しめるのも特徴です。

また、コッカーは脂分の多い犬種なので匂いがあるのも特徴で、他の犬種よりこまめにシャンプーをする必要があります。1~2週間を目安にシャンプーをする飼い主さんが多いようです(※個体差もあるので洗いすぎには注意)。耳が長くボリュームもあるため、耳の中を清潔に保つようにしましょう。尾は断尾されることがあります。

犬種名イングリッシュ・コッカー・スパニエル(English Cocker Spaniel)
原産国イギリス
大きさ中型犬
抜け毛の量多い
最低運動量目安40分×2回/日
平均寿命目安12~15歳
体高♂39~41cm ♀38~39cm
体重13~14.5kg
犬種グループ8G ポインター・セター以外の鳥猟犬(gun dog group)

eye-catching photo by Štěpán Zechner

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