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初心者向き
お手入れの簡便度
元は「ホワイト・ジャーマン・シェパード」と呼ばれていただけあって、ジャーマン・シェパード・ドッグから時折生まれていた白い個体がこの犬種の始まりとなっています。
犬種の歴史
ジャーマン・シェパード・ドッグが犬種として確立した当初(1809年)は、白い個体が頻繁に生まれていました。初期のジャーマン・シェパード・ドッグ作りの土台となった30頭のうち、その半分以上は白いシェパードの子孫、または白いシェパードそのものであったとされています。しかし、「番犬として白は相応しくない」等の理由で、白いシェパードはジャーマン・シェパード・ドッグの世界ではずっと除け者にされ続けています。1933年のジャーマン・シェパード・ドッグの犬種スタンダードには白いコートは「不適格な欠陥」と記録されました。1960年代にはドイツの犬の権威者たちが、ホワイト・ジャーマン・シェパードに対し反対運動を起こし、禁止を求めます。その結果、ホワイト・シェパードはヨーロッパから姿を消し、アメリカもこの動きに従い、1968年にドッグショーへの参加資格をはく奪しました。しかし、シェパード界のそんな潮流に反して白いシェパードに強く惹かれる人も確かに存在しました。アメリカとカナダに白い個体が残っているため、翌年の1969年にはホワイト・ジャーマン・シェパード・クラブ・オブ・アメリカが結成されます。この個体を元に白いシェパードの保存が始まり、1970年代に再度ヨーロッパに上陸し、スイスのドッグショーに初登場しました。スイスは白いシェパードに理解を示した最初の国で、90年代には犬種スタンダードも作成されます。2002年11月、スイスがFCI(国際畜犬連盟)の公認を勝ち取り、「ホワイト・スイス・シェパード・ドッグ」という犬名になりました。
性格の特徴
ホワイト・シェパードも災害救助犬等で活躍しており、服従訓練の競技会で高いレベルに進む犬がたくさんいます。ジャーマン・シェパード・ドッグと同様、人とのコンタクトの良さや服従性、仕事に熱心であることは共通しています。違いは、ジャーマン・シェパードより、より家庭犬(ペット)向きに作られており扱いやすくなっています。頑固な面もあるのですが、気質がやさしい分、力ずくで教える強制訓練よりも、あくまでポジティブなトレーニング方法がこの犬種には合っています。
見た目の特徴
ジャーマン・シェパード・ドッグと同様に被毛はミディアムの長さとロングが存在します。背中は極端に傾斜していないのが特徴です。抜け毛は多いので、日頃のブラッシングで取り除いてあげましょう。また、暑さに弱いため、温度管理に注意してください。目、鼻、まぶた、足の裏はダークブラウンであり、アルビノではありません。
犬種名 | ホワイト・スイス・シェパード・ドッグ(White Swiss Shepherd Dog) |
原産国 | スイス |
大きさ | 大型犬 |
抜け毛の量 | 多い |
最低運動量目安 | 60分×2回/日 |
平均寿命目安 | 10~12歳 |
体高 | ♂30~40cm ♀53~61cm |
体重 | ♂30~40kg ♀25~35kg |
犬種グループ | 1G 牧羊犬・牧畜犬(herding group) |
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