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初心者向き
お手入れの簡便度
犬種の歴史
とても古くから存在する犬種で、その起源は正確にわかっていません。お釈迦様のお供を務め、危険が迫るとライオンに化けて敵を撃退した…、ライオンと猿が結婚してできた犬…などとその獅子の様な見た目から逸話が残っています。
この犬の全盛期は1644年から1912年に渡る清王朝。宮廷でとても大事にされ、宮中でしか飼育することが許されず、宦官が世話役として付いていたと言われます。1860年イギリス軍が北京を占領した時、宮廷にいた5頭のペキニーズを国内に持ち帰り、ヴィクトリア女王に献上しました。エキゾチックな起源と、王宮の寵愛を受けたことから国内のマスコミが注目し、以来、イギリスの犬界では欠かすことのできない犬の一つとなりました。19世紀までは、現在の外見の様な短頭種ではなくチベタンスパニエルに似ていました。復興した本国の中国では、西太后から再び宮廷の寵愛を受け、新しい飼育規則が導入されて犬種の改良に力が入れられましたが、1908年に西太后が亡くなると宮廷の犬舎は取り壊され、中国におけるペキニーズの歴史は突如幕を閉じてしまいます。そして1900年代にイギリス人によって改良され、現在の短頭犬種の姿になります。2008年のイギリスでは、短頭犬種の行き過ぎた改良が指摘され、しばしば生じる呼吸器の問題を避けるべく、ブリーディング(繁殖)を慎重に行うよう犬種クラブやケネルクラブに呼びかけています。
性格の特徴
中国の宮廷で愛されてきた所以か、現在も家族に対して愛情深く接し、見知らぬ人には警戒心を持ちます。子犬の頃から社会化トレーニングで知らない人、犬へ過剰な警戒心を持たないように育てましょう。 ペキニーズの性質は犬よりむしろ猫に近いと言われます。気分次第で人懐っこく甘えたりしますが、誰彼かまわず無差別に愛想を振りまくタイプではありません。見た目とは裏腹に気性が荒く頑固な面もあり、気が向けば従ってくれます。決して賢くないと言う訳ではないので、家に迎えた日から一貫性を持って家庭のルールを教えるのがおすすめ。好奇心が強いのでアクティブなドッグスポーツに取り組むこともできますが、競技会で上位入賞を目指す人には不向きな犬種かもしれません。
見た目の特徴
ペキニーズは、鼻ペチャ犬と呼ばれる短頭種(マズルと呼ばれる口の部分が短い)の一つです。軌道が狭く、体温調節がしにくいため暑さには注意です。短頭種につきものな呼吸器疾患にも気をつけましょう。ライオンのような見た目を目指して長毛に伸ばす場合は短毛で整える場合よりブラッシングの手間がかかります。顔のシワの間を拭いて清潔に保つ必要がありますが、顔回りに毛がないため比較的やりやすいでしょう。
ブラッシングや目元口元のケアが必要な犬種です。子犬の頃から、体全体を触られるボディタッチの練習をするのがおすすめ。また飼い主さんも正しいブラッシングの仕方を練習しましょう。痛い思いをさせて、ケア嫌いの子にならないように育てると、より一層飼いやすいよ!
犬種名 | ペキニーズ(Pekingese) |
原産国 | 中国 |
大きさ | 小型犬 |
抜け毛の量 | 多い |
最低運動量目安 | 20分×2回/日 |
平均寿命目安 | 12~15歳 |
体高目安 | 20~30cm |
体重 | ♂~5kg ♀~5.4kg |
犬種グループ | 9G 愛玩犬(toy group) |
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