人気度
初心者向き
お手入れの簡便度
通称「イタグレ」。サイトハウンド(視覚ハウンド)グループにはシュッとしてつるん!とした見た目の犬が多いよ。その理由については第10グループを参照してね。
犬種の歴史
単に「グレーハウンド」と言うとイギリス原産の別犬種になります。グレーハウンドの歴史、ルアーコーシングについてはそちらのページを見てね。
古くから存在するイタリア原産の犬種です。他のサイトハウンドのミニチュア版と思われがちですが、イタグレは独自に発達した犬種でもあります。既に紀元前のエジプトで小型のサイトハウンドとして飼われており、最初はギリシャに渡り、その後ローマ人によってギリシャ文化と共にイタリアに渡ります。中世期までには地中海沿岸地帯の貴族のお気に入りのペット、同時にフランスやドイツで貴族の狩猟犬として発達していきます。イギリスでも人気が高く、チューダー王朝時代とスチュアート王朝時代に上流階級に非常に好まれる犬になりました。1800年代初めまでにはさらに人気が高まり、マルチーズとキングチャールズスパニエルと共に上流階級でトップの座を競い合うほどでした。一方、19世紀終わりには、イギリスのウィペットがレースドッグとして優勢を占めると、イタリアングレーハウンドは隅に追いやられ、サイトハウンドとしての価値は忘れられていきました。一時期はイギリスケネルクラブで愛玩犬グループに入れられ、イタグレのブリーダーも、より小さく、より華奢さを強調して繁殖するようになりました。その結果、健康面で不健全さが目立つようになりイタグレの人気は20世紀初めにはすっかり途絶えてしまいます。イタリアやフランスでは絶滅の危機に瀕していた程でした。そこで原産国のイタリアは、ドイツに残っていた優良な個体を輸入し、健全な犬種の再建を図りました。これらイタリアやドイツ、そしてオーストリアのブリーダーの貢献によって今日のイタリアングレーハウンドが復活しました。
イタグレに限らず、人気犬種を小さく小さく改良していくと健康面で問題が出てくること歴史的にも多かったんだ。現在犬種として認められているものは健全性が保てる程に改良されたブリーダーの努力の賜物だよ。反対にいうと、犬の健全性を重視しているブリーダーは小ささを売りにはしないってことだね!
性格の特徴
走ることが仕事であるため運動量は多く、跳躍力があることが家庭内で思わぬ事故や良くない学習をしてしまう可能性があります。サークルなどを軽々と飛び越えいわゆるいたずらに勤しんだり、追いかけっこが始まってしまうことも。体重は5kg以下ですが、脚が長く体高はあるためサークルやクレートなどは大きめのものを用意しましょう。また、興奮しやすい面があるので基本の指示(コマンド)の練習はしっかりと。お散歩以外にフリーで走れるような場所を用意して、イタグレの走りたい欲求を満たしてあげると全体的に良いです。縦にピョンピョン飛び跳ねる癖をつけると将来足腰を壊すことに繋がる可能性があるため、子犬の頃から接し方に気をつけましょう。
見た目の特徴
流線形の短毛のボディにすらっと伸びた脚が特徴です。汚れは軽く拭く程度で済むため、お手入れは非常に簡便です。寒さに弱いため、冬は専用の服を着せる人が多いです。
犬種名 | イタリアン・グレーハウンド(Italian Grayhound) |
原産国 | イタリア |
大きさ | 超小型犬 |
抜け毛の量 | 並 |
最低運動量目安 | 30分×2回/日 |
平均寿命目安 | 12~15歳 |
体高 | 32~38cm |
体重 | ~5kg |
犬種グループ | 10G 視覚ハウンド(Sighthound group) |
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