人気度
初心者向き
お手入れの簡便度
犬種の歴史
起源についてはいくつかの説があり定かではありません。サモエドが日本スピッツの成り立ちの上で極めて重要な役割を果たしたという説もあれば、サモエドの血は全く入っていないという説もあります。日本に入って来た北方系のスピッツ犬種(立ち耳で尖った顔を持つ犬の意)が日本スピッツの土台となり、戦後にアメリカン・エスキモードッグやサモエドの血が導入され出来上がったという説が一つ。別の説では、白いコートのジャーマン・スピッツがシベリア大陸を経由して日本に入り、日本スピッツの土台となったと言われます。ジャーマン・スピッツは1921年に東京のドッグショーで展示されており、その後1948年にはJKC(ジャパンケネルクラブ)が日本スピッツの犬種スタンダードを統一しています。現在では本国の日本よりヨーロッパでの人気の方が高くあり、フィンランドやスウェーデンなどの北欧、そしてイギリスでよく飼育されています。
性格の特徴
日本では1950年代後半の一時のブームがありましたが、よく吠えるという理由で人気は衰退していきます。その後、当時と違い室内飼いが増えたことや日本人好みの大きさや外見をしていることから、今も一定数の人気を保っています。ヨーロッパで人気で、現地の人から「あまり吠えない犬」という評価をもらうことがありますが、これを鵜吞みにしないように。生活環境や住環境、基本的な犬の飼育に対する意識の違いがそこにはあるため、言葉通りに受け取ると思わぬ事態になり得ます。
昔の日本では庭につないで飼う外飼いが主流だったからね。日本スピッツに限らずどんな犬も庭に放置しておくと、どうしても通行人や通行犬に吠える見張り行動が促されてしまうよ。たまに「外で飼いたいけど吠えないでほしい」と希望する飼い主がいるけど、無茶言わないでくれよぅ!
とはいえ、きちんとしつけをすれば日本の環境でも良き家庭犬(ペット)になれます。子犬の頃から社会化トレーニング、環境馴致(慣れる)トレーニングを行えば、朗らかな性格でみんなに愛される犬に育つでしょう。アクティブに体を動かすことも好きなため、ヨーロッパではアジリティ(障害物競走)などに取り組む日本スピッツも多くいます。動きも素早いため、元気な犬と暮らしたい人に向いています。
しつけが難しい犬ではありませんが、決して「吠えない犬」ではありません。物覚えが良いため、良くない学習をさせてしまうと、当然吠えやすくなります。お互いが不幸にならないように、飼う前に犬について、犬種について十分に理解してから飼育しましょう!
見た目の特徴
白い体に典型的なスピッツの外見です。くるっと巻いた尾、尖った耳にキツネの様な顔。またその白い顔に浮かぶ黒い瞳が特徴です。ふっさふさの毛は純白であることが犬種スタンダードであり、日々のブラッシングは欠かせません。また、白い犬全般そうですが汚れが目立ちやすい面もあります。下毛と上毛で構成されたダブルコートのため、抜け毛の量は多いでしょう。毎日の犬のグルーミング(お手入れ)の時間が取れることと、それを苦痛に感じない人に適した犬種です。
犬種名 | 日本スピッツ(Japanese Spitz) |
原産国 | 日本 |
大きさ | 小型犬 |
抜け毛の量 | 多い |
最低運動量目安 | 40分×2回/日 |
平均寿命目安 | 12~14歳 |
体高 | ♂30~38cm ♀はやや小さい |
体重目安 | 7~11kg |
犬種グループ | 5G 原始的な犬・スピッツ(spitz and primitive types) |
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eye-catching photo by Audrius VizbarasによるPixabayからの画像