人気度
初心者向き
お手入れの簡便度
世界最小の犬として日本でも1,2を争う人気犬種「チワワ」。愛くるしい瞳と小さな体で人々を癒してくれる存在です。犬用バッグで車でも公共交通機関でも、どこへでも連れて行きやすいでしょう。その他お洋服を着せておしゃれを楽しむ方も多くいます。
犬種の歴史
メキシコのアメリカとの国境に接する州がチワワ州。同国の古代犬種の子孫と言われていますが、正確な起源やどのようにして誕生したのかははっきりとわかっていません。欧州からコロンブスが持ち込んだ説や中国の小型犬が元になった説など、様々です。メキシコ国内の、5世紀のマヤ文明の遺跡や16世紀のピラミッド遺跡からチワワに似た立耳の小型の犬に似た遺物が発掘されており、その他の時代にも似たような小型犬の記録が残っています。これらの記録から、チワワの元になった小型犬は千年以上前からメキシコに存在していたことになります。
現在では地中海に浮かぶマルタ島にチワワにそっくりな犬がいます。この地域には数世紀前から「マルチーズ・ポケットドッグ」と呼ばれる小型の短毛の愛玩犬がいました。現在の犬も正式な犬種ではありませんが現地には繁殖しているブリーダーが確かにいます。チワワより少しだけ脚長で正方形体系、耳はまっすぐ上に向かって立つのが身体的特徴です。島の小型犬をスペイン人が南アメリカに持ち込み、チワワの元になったという起源説もあります。一説では持ち込まれた小型犬は、のちに「テチチ」と呼ばれ、神にささげる儀式のいけにえにされたり、一般的な食材として食べられていたとも言われています。
そして1880年代にメキシコを訪れたアメリカ人がこの犬種に出会い、連れ帰ります。メキシコの小さな犬として国境を越えた最寄りのアメリカの州で人気が出た後、アメリカ人によって「チワワ」と命名されました。そして、1900年代にミニチュアピンシャー等を交配し、現在に近い形が作出されました。1923年にはチワワ・クラブ・オブ・アメリカ(犬種クラブ)が設立。アメリカでもチワワは人気犬種となり、1960年代には人気犬種ランキングの20位以内に入りました。2000年代には日本を始め、世界中で小型犬ブームが起こりヨーロッパでも人気の犬種です。日本では常にランキング1位、2位を争っており、犬に詳しくない人でも、誰もが知っている犬種といえるでしょう。
外観も繁殖によって初期から変化してきました。初めてアメリカに連れて行かれたころの写真によると、今よりもマズルは長く、目も小さいものでした。20世紀に数十年続いた選択繁殖の結果、大きな赤ちゃんのような目、ドーム型の丸い頭を持つ、子供特有の外観になります。多くの愛玩犬が持つ幼児らしいかわいらしさが強くなり、より人気が出る犬種となりました。
性格の特徴
チワワの気質は非常にしっかりしており、自分より大きな犬や人間にも果敢に挑む様な気の強さがあります。子犬の頃からきちんと社会性を身につければ最良のコンパニオンドッグとして家族の一員になれるでしょう。力負けしないため、何かあっても人が扱いやすいです。学習力が高く、アジリティ(障害物競走)等のドッグスポーツや訓練競技会にだって取り組むことができます。小さいからしつけができない、ドッグスポーツができない、なんて事は全くないよ!
一方でしつけをきちんと行わないことによる無駄吠えや咬傷事故が多く報告されている犬種でもあります。ヘルシンキ大学の調査では、小型犬の飼い主ほど、社会化トレーニングや日々の運動を重視しない傾向にあり、結果的にそれがビビリな犬に育ってしまう原因の一つと推測しています。子犬を迎える前から、社会化トレーニング・環境馴致(慣れる)トレーニングの知識を、飼い主さんも身につけたいところです。
見た目の特徴
頭部は丸みを帯びたアップル・ヘッドと呼ばれ、チワワ唯一の特徴です。先のとがった鼻、表現力豊かな大きな目、まっすぐ立ったコウモリ型の耳も身体的特徴です。前述のチワワの元になったとされる犬種と比べ、ボディの全体像は長方形、耳は45度の角度を描き、横に開いた見た目になっています。歩行時の尾は先端が腰部に向かって丸みのあるカーブか半月型に保持しながら歩きます。毛はロングコート(長毛)とスムース(短毛)タイプの2種。ロングコートは週に一回程度のブラッシングが必要です。テレビCMをきっかけに、うるうるとした大きな瞳が人気です。暖かい地域が原産であり体も小さいことから、寒さに弱いとされています。
犬種名 | チワワ(chihuahua ) |
原産国 | メキシコ |
大きさ | 超小型犬 |
抜け毛の量 | 並 |
最低運動量目安 | 20分×2回/日 |
平均寿命目安 | 12~16歳 |
体高 | 15~23cm |
体重目安 | 1~3kg |
犬種グループ | 9G 愛玩犬(toy group) |
Photo gallery